華の檻

 





「んあっ！」



黒子の首根っこを押さえつけながら秘部を肉棒で貫けば、掠れた嬌声に耳朶を叩かれた。



「すげー、こんなに泡立ってるよ」



肉棒を抜き差しする度に、結合箇所から溢れた白濁の粘液に気泡が生まれる。



「やべぇ。たまんねー」



白い尻が精液を垂らしながら赤黒い肉棒を美味そうに呑み込む様は淫靡で
青峰の興奮を吊り上げた。
ぎちぎちとベッドが悲鳴をあげるほど腰を激しく振って、膨張した肉棒で秘部を擦れば、
黒子は恥をかなぐり捨てて女のような高い声を迸った。



「んぁぁ！」


「もう、イったのか。はえーよ。てか、これでイったの何度目だよ、テツ」



揶揄を投げながら青峰は腹の下に腕を潜らせて、
びくびくと痙攣のさざ波を立てる上半身を起こした。
太ももの上に黒子を乗せると、細い足を大きく割いて白濁の蜜に濡れた肉棒を晒す。
そして、達したばかりの敏感な肉茎をゆるゆると扱きつつ、
粘液にまみれた亀頭を四本の指できゅぅと摘まんだ。



「ひぁ！　青峰、く、ん。……い、いい加減にしてくださいっ、もう、出ま、せん、っ……」



苛めぬく手を引き剥がそうと黒子は青峰の手首を掴んだ。が、無駄に終わった。



「あん？　出るだろ。絞り出せよ」



青峰は横柄な声を耳元で吐き出すと、片手で肉茎を苛めながら肉の薄い顎を掴んだ。
強引に引き寄せた唇に熱い吐息と舌を捻り込んで、柔らかい舌を絡め取り、貪欲に唾液を啜る。
呼吸すら奪うような荒れ狂うキスをしたまま、青峰は腰をせり上げた。



「んんっーーーー！」



くぐもった絶叫があがるのと同時に痩身を抱えた腕に生暖かい液体が吹きかかった。
舌に唾液を絡ませながら黒子が快楽の極致に達したようだ。
だが、これで終わりなわけがなかった。
青峰はまだ達していないし、腹の底ではいまだドス黒い感情が渦を巻いているのだから。



青峰は蠢く秘肉から肉棒を一度引っこ抜くと、
痛々しい歯型と鮮やかなキスマークが刻まれた身体をひっくり返し、
秘部に再び亀頭をあてがった。



「あ、青峰く、んっ、も、もう、だめぇれす。よ……よしてくださいっ」



くちゅっと音が立つと、黒子は顔を強張らせて咽び泣いた。
陰毛が結合部分にくっ付くほど深く犯された上に幾度も快楽に叩き落とされたのだ。
肉体は、神経が焼き切れたような痛みに虐げられていることだろう。
だが、解放してやるつもりは微塵もなかった。



「ああ！」



最奥まで一気に貫くと、白い首がしなった。
涙で輪郭のぼやけた瞳をじっと見つめながら、一センチ間隔の激しいピストンを繰り出す。　
暴走するベッドの上で黒子は狂ったように頭を振り、死に損ないの虫のように足を痙攣させる。



「やめねぇよ。例え、一滴も出なくなったってな」



狂ったように突き上げながら青峰は低い声で呟いた。
吹き出した汗がぽたぽたと落ちて、
それが黒子の肌に染み込んでゆくのを眺めつつ青峰は皮肉っぽく笑った。



「お前がぶっ壊れるまでな」









-End-